治療の実際 9、まとめ


9、まとめ 


 国の医療費を削減しようとする圧力の中、医療機関は利益を大きくさせるためだけではなく、成り立たせるためにも経済面の効率化を考えざるを得なくなっています。

 医療機関側の経済面の効率化とは、よりお金になる治療を選び、より数多く、より経費をかけずに行うということになります。一般に、「詰めるよりかぶせる、神経を残すより神経をとる、歯を残すより歯を抜く」方が、よりお金になる治療につながります。そして、それを患者さんの望む「うまい、はやい、やすい」という形で、同意を得て快適に行えばもっと良いでしょう。

 もちろん、かぶせた方が良い場合、神経をとった方が良い場合、歯を抜いた方が良い場合はありますので、本当はどうしたら良いか患者さんには判断がつかないかも知れません。


 多くの方は自分の歯を少しでも長く使いたいと思い、それが実現できるような治療を望んでいます。自分の歯を長持ちさせるためには、「必要の無い治療は行わない、必要な治療はしっかりやる」ということが大切です。これと反対のこと、「不必要な治療を、不十分に」行えば歯は最も早く失うことになります。

 しかし、その当たり前のこと「必要の無い治療は行わない、必要な治療はしっかりやる」を実際に行うためには、知識も技術も必要ですし、医療機関としてもいくつものハードルを乗り越えていかなければなりません。


 さまざまな価値観を持ったみなさまと、さまざまな価値観を持った歯科医師とのかかわり合いは、現在の社会制度の中で、さまざまな医療の形を造っています。


 私は、私の出合いの中で、私の考える「患者さんのために」「患者さんの気持ちになって」という医療を、この歯科医院を通じて行動として表現してきました。

 みなさまの感じるところや考えることをお知らせいただけましたら幸いです。